Kentcams  260°‐ 243°カム

以前もヨシムラST-1のハイカムを入れてたんですが、TDMR入れてから

どうも伸びが無く感じてイマイチ不満でした。

下が有る事は良いんですけど、ドカンと出て伸びが個人的にもう少し・・

極端に言うとディーゼルエンジン的と言うか・・・

低回転は、無くなっても気にならないので更に度数の大きいカムを探して・・

って、時代は2011年、殆どラインナップが有りません

個人的にBEETのST-2辺りの作用角のモノが欲しくなりました。

ヨシムラST-1が245°BEETST-2が255°です。(確か)

でも残念ながらそれはもう2007年頃に生産終了

色々探し回った挙句

海外のメーカーのカムにするって結論に至りました。

USのウエーブカムやメガサイクルのサイトも見ましたが度数がヨシムラと大差なくイマイチ

唯一ズバ抜けてでかかったのがKentcamsです、はい、心配になるぐらいに

調べた所、ココのカムはリグラインドカムと言って、ノーマルのカムを

下取りベースにして一回り削ってハイカムにしてやろうって言うカムです

溶接肉盛りカムとはちょっと違います。

勿論削った後タフトライド等の熱処理はしてあります

ZZRのノーマルのカムは幾らか有るのでとりあえず代理店のJAMに送りました。

待つこと2〜3週間で来ました、意外に早かったのを覚えてます

説明書読むと、大雑把に、長穴加工したカムスプロケでバルタイ出して

純正より厚いシムで、クリアランスを出せって事です。

英語の説明書きでは、0.5mmバルブシートカットして、バルブを0.5mm沈めてクリアランス出せ

とも書いて有りますが、これは大掛かり過ぎだよー

沈んだ分ヘ圧縮確保でッド面研して、それをするとバルブの軌跡も外にずれる分

ピストンのリセスも確保しないといけなくなるんで・・

何方も、代理店で聞いて解決してるんで特に問題では無いですが

ヨシムラのポンカムの様には行きませんでした。

それより、遥かに大掛かりに・・・・・

 

手始めに、今までZRXのシングルで使ってましたが、更に回りますんでスプリングを

ZZRのダブルに変更し序にステムシール交換します。

これだけならシリンダーにエアーを送り工夫すればヘッド開けずに交換できます。

3番迄は調子良かったんですが、4番で問題発生。

エアーが漏れ漏れです。=圧縮抜け起こしてるって事です

どうやっても漏れるんで、ヘッド開けます。

 

いやぁ、パッと見何とも無く苦悩しましたよ。

よぉーく見ると排気側のバルブと、バルブシートが1箇所御臨終してました。

後でピストンをよく見たら御仕置きの跡が有りました。

ZRX1100シングルSP、フリクション減りますが回す人はダメですね。

何処でやったかも心当たり有ります。

ショップ等でこのケースだと通常バルブ交換とシートカットですが、予備が有るのでさっさとAssy交換です。

開けた序なんでピストンリングも交換しました。

カム交換が、腰上OHになってしまいました、エライ遠回りです。

予備が有るといってもノーマルヘッドなんで、ポート研磨してません。

気合入れて超特急で仕上げましたよ。

昔より工作機器充実してるんで、効率も全然違います。

前回鏡面だったんで、今回はヘアーライン仕上げにしてみました

っても、鏡面手仕上げ省略しただけですけど。

左右の山は、ナイフエッジにしてるのは変わりありません。

大体2〜3日で終わりました。

前は丸々1ヶ月掛けてました。

カム山も表面が少し粗かったのでラッピング処理しました。

この状態で仮組みして、シムの厚みを算出します

現状より、0.5〜0.6mm増しのシムに落ち着きました。

カワサキのシムは、3mm迄なのでそれ以上は別の所がかなり有りました

それはカワサキ以外から引っ張って来ます。

これはJAMのサポートで聞いたの公表しません。

ここまで来たら、ようやくカム取り付け作業にかかれます

3歩進んで2歩下がるです。

 

市販でもカムスプロケありますが、素材が沢山あり、作れるので自作します

ひと捻りして、必要最低限の長穴加工します。

無駄に長穴広いと狂うリスク高いので・・・

  

今まで遠回りして来たせいか、ここまで来ると楽です。

ひたすら分度器とダイヤルゲージにらめっこです。

中心角で大まかにタイミングを出して、1mmリフトの度数を見ながら微調整して行きます

カムチェーンが撓むと軽く5°近く狂うので何度も確認です。

指定値にぴったり出ました。

長穴加工してるんで、マーキングしてタイミングずれを管理しときます。

軽く試運転します。

アイドリングでバラッ、バラッ、バラッ、と言い、TDMRとの組み合わせもありブリッピングがかなり鋭いです。

感じ的にZX-12R等の今時の水冷ぽいフィーリングです。

水温が十分に温まり、異常が無いのを確認の後、一晩置いて

タペットクリアランス確認です。

手組みの後と、試運転後だとバルブが馴染むため少しクリアランスが狭い方に狂います。

2〜3箇所クリアランスが狭すぎの所が有ったんでシムを再設定してして完成です。

自分の場合、排気は既定値、吸気はやや狭め設定です。

その分こまめに確認ですが・・・

ロッカーシャフトと、ロッカーアームのセンター出しに次ぐカムかじり対策です。

今まで頭打ちだった回転より更に1000回転程伸びる様になり

下も適度に削られ、ドンツキも気にならなくなり私的にはお気に入りの仕様です

決して暴力的な加速ではないです

加速したくなければ回転上げなければ良いだけなので

どちらかってーと、常用域でトルクが出すぎるハイカム前の方が暴力的に感じます。

現在まだパワーチェックしてません、確認しましたら更新します。

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