再生めっきのススメ

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この年式のZX−10になると大抵冷却水回りに何らかの

トラブルを抱えてるのが普通です

私のも例に漏れずマメにクーラント換えてましたが前オーナーやらの段階で

クーラントの賞味期限切れ※を起し防錆効果が無くなり冷却周りが腐食してました

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※(クーラントには不凍液の他に防錆の為の防錆材が入っててクーラントの成分中でその防錆材の寿命※が最も短い)

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※{半年に1度の割合で交換若しくは防錆材再添加してれば問題ない 1年以上は防錆効果が持続するか怪しい}

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特に酷いのがウオーターポンプのインペラとこの冷却パイプ

ウオーターポンプの酷い錆はシール部分までヤラレてるともう交換しか無いのですが

ウオーターパイプの方は何とか再生可能で(と言うより強引に使う事が可能)

何度かZZR1100(C型)とかの状態の良い中古を再塗装して使ってましたが、如何にも熱が加わる部分だけあって塗装が剥げて来ます。

(写真は実際使ってた物でなく予備エンジンでも最も酷い物)

こーなってくると何らかの整備の時分解したら最後、ホースバンド締めてもバンバン冷却水漏って来ます

では新品を買い直せばと思うんですが「何時までも有ると思うな親と純正パーツ」

みたいな・・・・

流用が効かない数箇所のパイプは既にメーカ欠品

ソコで色々考えた挙句レストアと同じ様に(ちゅうかレストア)再メッキすればイイのでは?

と思いつきましたが、レストアの世界でも良いメッキ屋を探すのは至難の業でした

で最終的に残ったのが ココです 純正と同じく亜鉛のクロメートメッキ(通称亜鉛メッキ)

メッキの中でも手軽で最も防錆効果の高いメッキの類なのでそこいらじゅうで見る事が出来ます

種類も4種類ありまして良くある銀色っぽいユニクロ、金虹色したクロメート、そして今回の黒クロメート、そしてエンジンパーツで

良く見かける緑クロメートメッキの4種在ります。


その中で「黒っぽく目立たなくしたい」と言う理由と「純正より錆に強くしたい」と言う理由で

黒クロメートに決定しました。

そうと決まれば外したパーツを其のまま出す・・と言う訳には行きません

事前処理が重要な鍵を握ります

先ず「塗装の上にはメッキが乗らないく、メッキの前工程の洗浄でも剥がれないので剥離する必要が在ります」


今回の所のメッキ屋さんは「事前の下地処理」はユーザー側で仕上げるのが条件でした

ので先ず大雑把に剥離します、方法はスケルトンでも良いしバーナーで焼き飛ばしても何でも良いのでとにかく剥離。

塗装と違いメッキの場合、結果が思わしく無いのは大抵は下地処理が原因です

この段階でもかなり綺麗になりましたがホース差込口等の部分は腐食で地金が侵食されブツブツしていますので

、サンダーにペーパー掛けで腐食のブツブツ除去、同じくサンダーにケンマロン付けてペーパー目消し

とりあえず塗装以上に下地のコンデションが影響するので入念に・・・


内部の錆が酷い所と手が如何にも入らない所をサンドブラスト・・・(が自前でやった前処理工程)


で、古いメッキや薄い錆等は再生時に酸洗いするんでそのままでOK

油汚れが酷い場合脱脂洗浄して(アルカリ洗浄なら完璧)

大体こんな物でOKです

序に、尖った角とかの面取りをしておくと角の部分のメッキが剥げにくく腐食しずらくなるのでこの段階でやっておくとイイです

後は直接持って行くなり(事前連絡必要)宅急便でおくるなりして処理して貰います

今回はサスのリンク周りのネジやエンジンマウントのカラー、その類もお願いしていました

もう殆どのパーツが新品同様に蘇りました

これだけ綺麗になれば見た目もぐっと綺麗になります

数が1台分より多いですが、過去に手に入れ、メーカー欠品を知り、捨てられずに取っておいたからです

余った方も立派な予備パーツとして機能しそうです。

気になる再生めっきの価格ですがこれだけの量をメッキして5500円でした

ケースバイケースですが、下処理やその辺の手間で変わって来ると思います。

順次小物のショートパーツを再生して行こうと思います

(注)有ヤマダさんの所は他よりズバ抜けて良心的な価格ですが

セルフ度が高い業者さんです。

ヤマダさんでは、来た品物を、酸洗いして、メッキ処理するだけです。

塗装剥離、脱脂、下地処理、小物パーツの番線結束等迄がユーザーの仕事です。

よって仕上がりの良し悪しはモロ自己責任です。

従って、下地処理までの工程に自信が無い方にはお薦めしません。

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